欧州人やスウェーデン人の中のアジア人蔑視

2020年3月26日加筆・修正しました。

スウェーデンの生活で感じる差別・偏見・勘違いの話

今回の記事はスウェーデンに関するテーマは特に決めず、スウェーデンで暮らし、海外生活の中で筆者が感じたことを記事にまとめてみたいと思います。

先週はイタリア旅行に行ったり、最近物議を醸しているドイツの会社のCMの表現について筆者自身も感じるものがあり、改めて欧州諸国におけるアジア人蔑視について考えてみました。

この記事を書くにあたり

『外国出身の人と話すときにその国の話題を振るためや、なんとなく口にした言葉が相手を傷つけてしまうかもしれないこと、その逆に何気ない一言で自分が傷つけられること、自分がどちら側の立場にも気づかぬうちになり得ること』

を心に留め置きながら、スウェーデンでの生活で筆者が見たり聞いたり、差別を体験した話などを書いていきたいと思います。

まず、『未だ男女で給与格差を抱えるスウェーデンと人種差別』の記事内でもご紹介したあの話から。

・『母国の親に送金してるの?』

とあるパーティーで出会ったスウェーデンの30歳男性に言われたこの

『国の親にお金送ってるの?』

と言う質問。

聞かれた瞬間は「この人何言っているんだろう。失礼だな」と感じただけでしたが、ずっと心の中で燻ってきました。

「この人、筆者が“アジアの貧しい国(日本だけど)”から来てるからお金を母国の両親に送ってると思ってるんだな」

と思うと非常に不愉快に思いました。

想像するに彼の中でアジアの国々を下に見る思考が根底にあるから、アジア出身の筆者と話していて、パーティーでお酒も入って気分も良く饒舌になっていたこともあり、あまり深く考えもせずその質問を口にしたのでしょう。

酔っ払いの戯言と言えばそれまですが…

このように、日本という国がある程度知名度もあって経済大国の一つであっても、アジア人と言うだけで“貧国出身のアジア人”と見られることは日常的にあります。

・アジア出身者は家族でスウェーデンに住んでいる

アジアの中でも、ベトナム、中国の方々はスウェーデンに家族で居住しているケースが多いので

「家族もこっちに住んでいるのか?」

と言う質問は筆者も今まで何度も受けてきました。

その度「なぜ親や兄弟もスウェーデンにいると思うのか」と不思議に思っていました。毎回「家族は日本に住んでる」と同じ会話をさせられるので、ちょっとうんざりな質問ではありますね。

日本で外国の人に会えば、仕事で来てる人や留学で来てる人と思うから成人した大人に

「親も日本に住んでるの?」

と聞こうとすら思いませんよね。

これは日本人もアメリカ人、ドイツ人、スウェーデン人など欧米人の区別が難しいように、スウェーデンの方も余程アジア旅行を頻繁にする人以外はアジア人の区別はほぼ出来ませんので、アジア人を見ると家族でスウェーデンに移住してきたアジアン・ファミリーと思うわけです。

ただ、これは差別云々より家族の話題は彼らにとっては“当たり障りない質問”なだけなのかもしれません。

・アジアの若い女性が年上のスウェーデン人男性と一緒にいる問題

スウェーデンでは、アジア女性ならまずタイ人と思われます。

なぜならスウェーデンのみならず欧州の年配の男性がタイへ旅行に赴き、若いタイ人女性を伴って帰国するパターンがもはや習慣化しているからです。

ベトナム、中国の人であれば多くは同じ国の人と結婚しますので、家族連れを見かけると全員アジア人なんですが、タイ女性は大抵年の離れたスウェーデン人男性と一緒なので、日本女性もその他のアジア出身女性もスウェーデンに住む限りタイ人だと思われるのは仕方がないことかもしれません。

この欧米男性とアジア女性カップルと言うのはスウェーデンだけでなく、世界中どこにでもいます。

「アジア人の女性と付き合ってる欧米の男は負け組」と聞いたことはありませんか?

実際そう思っている欧米人は少なくないように感じます。

しかし、世界を見れば自分の国の女性と結婚できない男性が外国で伴侶を探すと言うのはまったく珍しい事ではありません。

筆者が以前に見たテレビ番組では、結婚相手を探している男性の友人が彼に

「同じ国の女は、結婚するまで高価なプレゼントを沢山しなきゃならんが、隣の国の女ならプレゼントしなくても結婚してくれる」

とアドバイスしていました。

〔参考記事:【国際恋愛】スウェーデン人彼氏の作り方とその注意点

・アジア人には『ニーハオ』

筆者はスウェーデンで「ニーハオ」と道端で突然言われるような経験はありませんが、つい先週のイタリア旅行や以前のイタリア旅行でも「ニーハオ」と通りすがりの人に言われたことがあります。

先週のイタリア旅行の際は、20歳前後と思わしき男性グループの一人が、アジア人が近くを通るたび「ニーハオ、ニーハオマー」と呼びかけていて、筆者も漏れなく「ニーハオ」と呼びかけられたのですが、からかって楽しんでるのかなと正直感じました。

観光地でしたし、いろんな国の方が周りにいましたが、子供ならまだ“世界の挨拶が通じる経験”が楽しいのは理解できますが、彼らは大人でしたし、自分の国と違う人種の人が物珍しくても相手を尊重して普通に接するのが本来の礼儀と言えると思います。

・アジア人はみんな中国人、中国語ができる

繰り返しになりますが、スウェーデンの方々はアジア人の区別はできませんので、アジアの文化も混在しているのが普通です。

筆者は日本人だから?とパンダのカードをプレゼントされたことがありますが、日本には野生のパンダがいないことは知られていないようですね。

ある時は筆者が「日本人です」と紹介すると「中国人の友人がいるからあなたにも紹介するわね」と言われたときは

「別に中国の方を紹介されても共通の言葉で話せるわけでもないんだけど」

と思いました。英語とスウェーデン語で会話するなら日本人以外みんな同じなんだけどなと感じました。

また、筆者が「日本人です」と挨拶しても「中国語できる?」と聞いてくる方もいらっしゃいました。

そのうちのお一人は中国に留学経験がおありで、中国語が分かるので筆者とも中国語で話したかっただけのようでしたが、筆者は「日本人と言ってるのになぜ中国語も出来ると思うのか」と最初の頃は日本と中国を混同するスウェーデンの方と一緒に過ごすのは正直ちょっと居心地が悪かったです。

さらには、筆者友人のスウェーデンの友人が休暇で訪れた北京の旅行中、あまりいい思いをしなかったようで「中国も韓国も日本もアジアはみんな同じだ!」と言っていた時は、悲しく思いました。

・アジア人はみんな手を合わせて挨拶する

これも文化の混在が原因なのですが、タイでは挨拶するときに両手を胸の前で合わせてお辞儀しますよね。これを筆者にも「こんにちは」と言いながらされる方が結構いらっしゃいます。

初めてこれをされた時は、せっかく相手が思うアジアの文化をアジア人である筆者に合わせて挨拶をしてくれてるのに「それは間違っています」と言っていいものなのか迷ってしまい、結局何も言えませんでした。今は両手を合わせられるときちんと説明しています。

またタイの方があまりに多いので

「タイの人はスウェーデンの冬は寒い寒いって言うけど、あなたにとってもこちらは寒いと感じるの?」

と育ちの関係上“スキー上級者(全くできない人から見れば)である筆者”に聞いてこられたときは、ちょっと可笑しく思ってしまいました。

冬になると毎度聞かれる「スキー出来る?」という質問もアジアの暖かい国出身と思われてるんだろなーと思っています。

そもそも日本とタイは距離的に言えば《スウェーデンと中東の国々》と同じくらい離れているのに、同じ文化と思うことに無理があると感じないのでしょうか。

初対面の方に筆者が「日本から来ました」と言うと高確率でタイ、ベトナムの話題を振り始めるスウェーデンの方々に「だから私は日本人って言ってるじゃないか!」と突っ込みたくなります。

「筆者にタイ、ベトナムのことを話すのはあなた方にロシアのこと聞いているようなものですよ!」と言いたくなりますね。

・日本人だから毎日寿司、魚を食べる

これも実はずっと筆者の中で長年引っかかっていた発言の一つです。

日本の食べ物は、お寿司であることはスウェーデンでも多くの方が知っているのですが、普段の食事で何を食べているのか疑問に思ったスウェーデンの方が「日本人だから家では毎日寿司か魚を食べてるんでしょ、ハハハ」と筆者に言って来た時は、若干不快に思いました。

「そこ笑うところなの?」と言うことと、日本の多様化した食文化がこんなに知られてないことにショックを受けたものです。

スウェーデンの食べ物もピザやパスタ、タコス、タイ料理などなんでもあるのに、食べ物に限らず日本には日本の物しかないと決めつけているスウェーデンの方が多いように思います。

ついでにお話すると、以前友人たちと海釣りに行った際、初めて会ったスウェーデン人の男性と話したんですが、筆者がお寿司の話しをしていると「寿司?生で魚食うなんて気持ち悪いーおえー!」と言われたことがあります。

・日本人だからコスプレイヤー

アニメやコスプレが日本の文化の一つとして世界中にその存在が知られていますが、日本人だから筆者もコスプレイヤーだと思われた時は、何とも言えない気持ちになりました。

筆者はコスプレも単なる趣味の一つと思うのですが、スウェーデン人の“日本人全員に当てはめて考えるところ”または“アジアを一括りにして見るところ”は至るところで見られますね。

以上、スウェーデンで受けるアジア人蔑視と偏見、文化混同による勘違いに関する話をお話しして行きました。

例のアジア女性蔑視のCMの件ですが、これは欧米男性は“自分達はアジアの女性達から好かれている”と実感しているのだと思います。

筆者友人のスウェーデン人も出張で台湾を訪れた際、バーで飲んでたところ台湾女性に声をかけられて写真撮影を頼まれたそうです。

アメリカの有名俳優とでも思われたのかもしれません。

大ファンはその有名人の持ち物ならどんな小さいものでも、それがたとえガラクタであっても宝物ですよね。

筆者は大学時代、背も高くカッコ良くて成績も大変優秀な先輩がいたんですが、一部の後輩たちはその先輩に「何か下さーい」としつこくつきまとって先輩の私物を貰ったりしてました。

差別を助長するわけではありませんが、実際に欧米人彼の服をクンクン嗅いですりすりしている日本人女性を見たこともあります。

と言うような行動を取る女性は集団ともなれば少数存在するものです。

こういったイメージや日本文化(これもまただいぶ日陰な文化ですが)から作られたCMなのかもしれませんが、見てて気分良いものでは全くありませんね。

さて、海外に住むマイノリティーの人種はそこに住む限り、誤解や偏見はつきものとして受け入れていかねばなりません。

小さなことではありますが、記事でご紹介したような負の感情は楽しい日々を壊すだけですので、あまり気にせず日々の暮らしを楽しむことが一番大切なのではないかと常々思います。

最後までお読みくださり、またいつもご愛読いただきありがとうございます!

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