魔女がいるスウェーデンのイースター【Påsk*ポスク】

スウェーデン伝統のイースターはひよこじゃない!? こんにちは、Usaです。 2019年、日本のイースター文化が始まって早10年。 日本ではもうお店などにイースターの飾りがお目見えしているそうですね。 ここスウェーデンもイースターをお祝いしますが、アメリカのイースターとは少し違ったスウェーデン伝統のお祝い方法があります。 今回は、そのスウェーデンスタイルのイースターについてご紹介していきます。 スウェーデンのイースターはポスク スウェーデン語でイースター(復活祭)は   『Påsk(ポスク)』、イースター休暇を『Påsklov(ポスクロヴ)』   と言います。 「ハッピーイースター!」は「Glad påsk(グラッド・ポスク)!」と言います。 まず、“なぜPåskを祝うのか”を簡単に説明しますと、その昔、神の子として地上に誕生し、ペテン師と罵られ磔の刑の処されたイエスキリストが、その3日後に生前イエスが予言した通り生き返り、そして天の神のもとに帰られたことを祝う日がイースターです。 イースターは移動祝日で『春分の日後に初めて来る満月の次の日曜日』に来るので、3月22日から4月25日の間のいずれかの日曜日になります。 今年(2019年)は遅めの4月21日日曜日がイースターだそうです。実はまだまだ先なんですね。 ( 出典:Green Yoshi [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons ) スウェーデンではイースターが近づくと、『Påskris(ポスクリース)』と呼ばれる白樺の枝に黄色やカラフルな鳥の羽をつけたものを店先や家の中に飾りますが、まだ先の祝日なので飾り付けはどこもまだですね。 ポスクの歴史 この“ポスク”という名前はイエスが生きていた時代に話されていた言葉、ヘブライ語『Pesash(ペサハ)』から派生した言葉です。 英語(※ドイツ語も)では春の女神エストレ(Ēostre)から付けられたイースターと言いますが、イタリア語では『Pasqua』スペイン語は『Pascua』フランス語は『Pâques』デンマーク語は『Påske』とヘブライ語派生派の言い方も多いですね。 そして、イースターと言えばうさぎ、ひよこや卵のイメージがありますよね。彩りも淡いパステルカラーで可愛らしいですね。 こちらの由来はウサギといえば多産、ひよこも卵から生まれることから復活の象徴として飾られるようになったようです。 そして、ひよこ、ウサギに加えてスウェーデンで伝統的なイースターのキャラクターと言えば…   『魔女』   です。飾りもウサギなどの置物と一緒に箒に乗った魔女の人形も飾ります。 ちなみに『イースターバニー』のウサギは耳と足が長い“Hare(英:ヘアー 瑞:ホーレ)”で“Rabbit”ではないそう。スウェーデン語でもイースターバニーは『Påskhare(ポスクホーレ)』と言います。(ラビットは“Kanin*カニーン”です) “Bunny”は日本語の“うさちゃん”と言う愛称で、日本語では“Hare”も“Rabbit”も同じウサギと訳しますが、外国ではハムスターとモルモットの違いぐらいあるそうです。 イースターの魔女『Påskkärring』 魔女はスウェーデン語で『häxa(ヘクサ)』と言い、イースターには女の子たちが魔女の仮装をします。この魔女の仮装を『Påskkärring(ポスクシャリング)』と言います。 イースターの前後には赤いほっぺにそばかす、スカーフを頭に巻きロングスカートを履いた女の子たちを見かけますよ。小さい子だと男の子でも仮装する子もいます! この風習は17世紀に起こった魔女狩りから始まったそうです。 昔は悪魔から宴会に招待された魔女が悪魔が住むBlåkullaと言う丘にイースター前に箒で飛んで行き、イースター前夜もしくはイースターの朝に戻ってくると言う民間伝承があったそうです。 今もその名残からイースターには魔女の仮装をするそうですよ! イースターは学校も1週間お休み! スウェーデンにはクリスマス休暇(Jullov)と同じようにイースター休暇(Påsklov)もあります。 主に学校の休みに関するものですが、イースターの前の週の月曜日から1週間学校はお休みになります。今年は4月15日(月)からイースター休暇ですね。 子供達は卵型の箱に入ったお菓子(Godis:グーディス)の詰め合わせを貰います。週末には家族で食事もしますが、イースターらしいものは特になく、クリスマスや夏至祭と同じ食事を頂きます。 最後は余談になりますが、スウェーデンでは週を週数で数える習慣があり、月曜始まりの3月4日の週はVecka10(ヴェッカ10*10周目)と言う風に言います。 イース … 続きを読む 魔女がいるスウェーデンのイースター【Påsk*ポスク】